作品説明
京焼清水焼の窯元、村田幸之介(六齋窯)の湯呑です。
村田幸之介は日本南画理事だった先代の指導を受け、その柔らかい筆遣いで表現された水墨画の世界をうつわに表現するユニークな作家です。その「和」の世界観が私たちを魅了し続けています。
本作品はうつわの内側に山水画が描かれ、外側にシックに七宝紋が描かれていますが、驚くことに外側はもちろん内側の絵付けもすべて普通の筆で手描きで描かれています。このような狭いスペースに上手に絵付けする技術は、まさに京都の熟練の職人技と言えます。
モチーフの山水画は村田幸之介ならではの活き活きとした筆のタッチが感じられ、まるでうつわでなく掛け軸に描かれているのかと錯覚するほど。どこか懐かしく感じるのは日本人のDNAゆえでしょうか。またこのうつわに飲み物を入れると、描かれている山水画に川や湖が注がれているようになり、絵が完成するという遊び心もあります。
外側の七宝紋は円満や調和、ご縁を表す吉祥文でもありますので、贈り物にも最適なうつわであり、海外にも人気のある絵柄です。
また、絵付けの技術はもちろんですが、村田幸之介のうつわは非常に軽くて丈夫なのも特長です。独自にブレンドした生地に、欠けやすいフチは厚く、胴は削って軽くしているため、軽さと丈夫さを両立できているのです。また、削った結果胴には溝ができ、その使いやすさは感動を覚えるほどです。
この眺めても使っても最高のうつわを用いて、日常生活をより豊かに彩ってみませんか。
作家:村田幸之介(六齋窯)
初代幸之介
昭和6年 京都市に生まれる
昭和51年 南林社京都府知事賞受賞
昭和52年 日本南画院特賞受賞
昭和53年 日台韓三国展 スペイン水墨画展出展
昭和54年 日本南画院理事 横浜高島屋、仙台藤崎にて個展
平成3年 清水焼の絵付指導始める 各百貨店にて個展
平成11年 没
二代幸之介
昭和38年 初代幸之介の次男として京都に生まれる
昭和56年 父の指導を受け修行
平成11年 父没後、二代目幸之介として作陶に専念
平成15年 横浜高島屋にて個展
平成16年 大阪高島屋にて個展
作品詳細
寸法 |
直径7.5cm×高さ9.5cm |
電子レンジ | 可 |
食洗機 | 可 |